サロンワークを通じて日々多くのお客様のカウンセリングを行っていますが、特に女性の「てっぺんが薄い」という悩みは、加齢やホルモンバランスの変化に伴い、誰にでも起こりうる非常に一般的なものです。プロの視点からアドバイスさせていただくと、頭頂部のボリューム不足を解消するための最大の秘訣は、髪の「断面」と「方向性」をコントロールすることにあります。まず、髪型全体をひし形のシルエットに近づけることを意識してください。耳の横にボリュームを出し、首元をタイトに締めることで、目の錯覚を利用してトップを高く見せることができます。ショートヘアやショートボブはこのひし形を作りやすく、女性の顔立ちを最も華やかに見せてくれるスタイルです。次に重要なのが、分け目の「癖」をリセットすることです。長年同じ場所で分けていると、髪はその方向に寝てしまい、地肌が露出したまま固まってしまいます。これを防ぐためには、お風呂上がりの濡れた髪を乾かす際、本来の分け目とは逆の方向から風を当て、根元を強制的に起こすことが不可欠です。また、カットの技法としては、表面に短い毛を作る「トップレイヤー」を強くお勧めします。これにより、短い毛が長い毛を押し上げる支柱の役割を果たし、自然なボリュームが持続します。最近では、地肌への負担が少ないマジックカーラーを頭頂部に二、三個巻くだけで、朝の時間を有効に使いながらトップをふんわりさせる方法も、お客様に非常に喜ばれています。スタイリング剤についても、ハードなワックスではなく、パウダー配合のマットな質感のものを選ぶと、髪同士が点と点で支え合い、ベタつきによるボリュームダウンを防ぐことができます。お客様によくお伝えするのは、薄毛をコンプレックスとして捉えるのではなく、今の髪質で最も美しく見えるバランスを探す楽しみを見つけてほしいということです。カットの数センチ、分け目の数ミリ、ドライヤーの数分の工夫で、女性の印象はいくらでも変えられます。髪に元気がない時こそ、プロの技術と知識を頼っていただき、自分に最適な「ふんわりスタイル」を一緒に作り上げていくことが、悩みを解消する最短のルートであると確信しています。
美容師が教えるてっぺんをふんわり見せる秘訣